2007年9月

日記

日記や短文です。
日付は、下がいちばん新しいもの。





まだ日中は暑い日が時々あって、汗がどーっと出たりしますが、
夜が涼しければ、全然、もうなんてことはないです!
ぐっすり、寝過ぎてます…(笑)。





[2007年9月]


9月1日(土)

「ずぼらな青木さんの冷えとり毎日」の第4刷と
アンケートはがきのコピーが届く。
こうゆうの、ちゃんと届いているんですよね…。

私も、日頃これはすごくいい本だな、と思っても、
やっぱりはがきを書くのは面倒くさいし、恥ずかしいし、で
読者はがきを書いたのは過去に一度だけしかないのだけど、
こういうのをちゃんと書いて送ってくださる、というのは、
作者にとって、どれだけ、力になるかしれない。

買ってから何度も読んでいます…とか、
上半身が薄く、下半身を温かく、というのを初めて知りました…とか、
体調がよくなりました、とか、びっしり書いてあり、
ほんとに自分がしたこととは思えないくらい嬉しい。
(私は進藤義晴先生の「冷えとり」の伝達者であるだけですが…)

どんなひとことでも、ほんとにはげみになる。
はがきを書いてくださった方、
書かずとも、本を読んでくださった方、ただただ感謝します。




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本屋さんに行ったら、目の前に「ナチュラルスタイル」(vol.5/2007.SEP)
という雑誌があり、
ふっと手に取ったら、表紙に「新連載 瀬戸口しおりさん」の文字が!
うおおお~!と急いで見たら、6ページにわたって
おいしそうな梅干しのおにぎりや、夏野菜の料理たちが。
ほとんど、しおりちゃんのおうちで撮影されてて、
息子さんの和楽君もかわいくうつってる~。
いろんなお料理のコツや、しおりちゃんの思うことが
ゆったりした感じで載っているので、ぜひご覧ください。

その後、ヨガの日程の連絡がてら、しおりちゃんに
「見たよ~! すごいねー!」とメールしたら、
「見てくれたんだー。ありがとう!」と。
いやー、なんかすごいなあ。
次回もたのしみ。








9月2日(日)

くにぞうの誕生日。ふたりで、
オペラ「ばらの騎士」を、渋谷のオーチャードホールに見に行く。
ずうっと前に、くにぞうが朝「ちけぴ」に取りに行って売り切れだったけど、
私がダメモトで電話したら、通じて取れたチケット。
くにぞうは、「ほんとに取れたの?!」と、かなり喜んでいた。

私はまったく知らなかったのだが、
有名な「チューリッヒ歌劇場」が、満を持しての初来日公演とのこと。

「ばらの騎士」は、CDで予習はしていたが、
いまひとつ全体がつかめないまま、初めて見たのだけど、
ほんとにすばらしくて、感動した…。

まず舞台美術がものすごく美しいのに、驚いた。
2幕目の厨房のシーンなど、全体が水色の中にお皿がぱーっと並んでいて、
調理人が手をかけている食材が全部青色に統一されていたり。
1、3幕の、一面に白い、高い高い窓も詩的だし、
テントがふわっと落ちたり、
ショッカーのような怪人も、幻想を見てるんだよ、という雰囲気でよかった。

かといって、奇抜すぎてわけがわからないわけでもなく、
少しだけ不思議な、絵のような舞台。衣装もロマンチックできれい…。






そして、歌手の人が、みなほんとにすばらしい。
オクタヴィアン役のヴェッセリーナ・カサロヴァさんは、すごい声。
もうすごく有名みたいですね。
私は、元帥婦人役のニーナ・シュテンメさんの最後の歌が、
若い恋人の将来を思って、身を引く悲しみが伝わってきて、よかったなあ…。
ラストに3人で歌うところは、もう泣きそうに美しいハーモニー。
泣いた…。
アンコールは、せきをきったような、 熱い思いがのった拍手と
「ブラボー!」を聞いた。そして、いつまでも続いた。









後でパンフレットを読むと、どうやら、
フランツ・ウェルザー=メストという指揮者の人と
スヴェン・エリック・ベヒトルフという演出の人の信頼関係、
また歌劇場を統括するペレイラ総裁の方針で、
こういう素晴らしいものが生まれ上がっているらしい。
(オペラに詳しい方、ほんとすいません…。笑って許してください)
パンフを読んでいくと、
なんだか、チューリッヒ歌劇場のファンになるようだった。

もっとちゃんと詳しい方の感想のブログや、舞台の写真なども出てますので、
お好きな方は検索してみてください。
(生とは違うだろうけど、DVDもあるらしい)





ひとつ、演出面で、最後に元帥夫人がふわっと倒れるところ、
朝日新聞に出ていた評論では「意味不明」と書かれていたので、
くにぞうに憤慨して、「そんなことないよね!」と言っていたら、
「評論には、いろいろあるんだよ」みたいに言ってました。
私はあれは、たとえ何かはよくわからくても、
この世のものではないような悲しみがある、と思えて、
すごくよかった…と思っていたら、
評論ブログで同じような意見の方がいらっしゃったので、
「ですよねー!!!」と思いました。
こんな素人に同意されても困ると思いますので、リンクはできませんが(笑)。

朝日新聞によると、2幕目を「厨房」にしたのも、意外な演出みたい。
普通は大広間で、らしい。
あー、ほんとあそこ、きれいだったなあ。
せめて、ベヒトルフさんという演出の人の名前くらい
覚えていたいものだが…。むずい…。たぶん無理だ…(笑)。






いやー、素晴らしいオペラって、こういうものなのだなと、
素人の私でも、劇場を出て、しばらく余韻に包まれていました。
くにぞうも、かなり感動していたよう。

それから代官山の静かな中華に行って、
「いやー、よかったね」といろいろ話す。
オペラに詳しいくにぞうは、私では物足りないだろうけど。

いいものをつくる、って、ぞくぞくするようなことだなと思う。
だから、何かを生み出す人は、やめられないのだ。








9月7日(金)

強風の台風が去って、なんとなく外に出たくなり、
カワハラを誘って、くにぞうと国分寺の「トネリコ」へ。
(ちょうど今の「リンカラン」(vol.26/10月号)の表紙になってますね。
高山さんとクラムボンの原田さんがそこで対談されたよう)

ちょうど沖縄フェア?ということで、
ゴーヤの甘酢漬けとか、ゴーヤに豆腐などを詰めたのとか、
いつもとはちょっと違うメニューも。うー。ぜんぶ、おいしい~~!
そのあと、3人でカラオケに。





「ケツメイシ」の「トレイン」を入れてみる。
最近、時々、スカパーからプロモを録画しているのだけど、
その中にたまたま入っていて、これが、すごいいい曲…。
プロモもずっとイラストがアニメになってて、すばらしい出来なのだ…。
悲しみの中に、夢のあるストーリー。
どなたのイラストだろう、とか思いつつ、
何度もふたりで見ていて、くにぞうも気に入ったよう。
ほとんどラップなので、全然歌えないのだけど、
私は早口(ぜんぜんできない)の練習がてら、
ひとりの時、ちょっと小さく歌ってみたりしていた。

で、カワハラに
「歌えないよ、歌えないけどいい?」と言いつつ、入れたら、
案の定全然うまくは歌えないけど、やっぱり曲がいいから、いい。
サビだけ、やみくもに参加してくるくにぞうよ…。

全体的に自分が歌えない曲を入れて、私に回したうえに、
寝たりしてるから、半分以上私が歌ってる気がする。喉がもたん…。
私は女性ボーカルの、難しくて歌えなくても、いい曲を入れるのが好き。
3人が知ってるので、嵐の曲も、けっこういきました!








9月8日(土)

お昼は、そうめん。(もう冷たいのでなく、湯だめで、つゆにつけて)
私はなんとなく麺類って、
茹だるまでに時間がかかるのが待ってられなくて、
くにぞうがつくってくれる時に食べることが多い。
そうめんは、すぐ茹だるから、こんな私にもいい。



夜の一品は、高野豆腐。
水でさっと戻して、いつもの出汁に塩とみりん、醤油ちっとで煮る。
濃くなり過ぎると困るし、塩味で決めるとなると、私にはまだ味が難しい。
でも、だんだん、経験をつんでというところか。
(やっぱり次の日のほうが、染みておいしいかも)

しかしつくったことないみなさま、
高野豆腐は、思ってるよりすぐにできますのですよ。
箱にもつくり方書いてあるし、戻さなくていいのもあるので。
失敗しては、覚えていけたら。












9月11日(火)

最初の広告会社で一緒だった先輩のデザイナー、
宮原崇生(たかお)さんの展覧会「LOVEBIRD PIANO」を見に、
神田の「美篶(みすず)堂」へ。
カワハラ、そして宮原さんと大学の同級生であるスソさんと一緒に。

愛する鳥のいる空間が、すごく静かで、
愛情は、こうやって静寂みたいになるのかなと思った。
額もすごく凝っていて、アンティークなものを利用していたり。
そのコンビネーションも、すごく美しかった。
宮原さんのHP「1938」の日記に、会期中の模様も載ってます。

久しぶりに会ったので、みんなで昔の話などもいろいろ喋る。
初めてうかがった「美篶(みすず)堂」さんは、
製本から始まったお店のよう。
ショップで売られていたシックな色違いの布張りのノートや、
豆本サイズのなど、すごくかわいい。
展覧会もたくさんあるようなので、お近くに行かれたら、ぜひ。




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そこから、九段下の「まるみ」へ。
くまちゃんに教えてもらって、一緒に行ってから、2回目だ。
ぜひまた焼き鳥のレバーを食べたい!と思っていた念願がやっと叶う。
メニューを見ながら、
「あー、これもおいしかった! これも絶対頼みたいよね!」とか言いつつ、
全員わりあいと少食なので、たくさんの種類が食べれるように、
よくよく考えてから頼む。

つくねや、おでんのロールキャベツも、うま~い!
レバーは、考えたあげく、やっぱりあとでもう一回たのんでしまった(笑)。
九段下なので、会社帰りのおやじさんたちも多く、
すべて肩ひじ張らない感じのメニューだけど、
なんでもおいしいので、ほんとにびっくりですよ!

食べながら、3人で、お互いの性格の「ここが似てる!」とか、
「えー、そんなことぜったいしない!」とか、
えんえん言い合って、すっごいおもしろかった。






そして、またしても、言いまつがい多数。
スソさんもけっこういきますが、記録しきれないので、ひとつだけ。

痛風の話になった時。
スソさんと川原ともども、
「なんだっけ! あれ、えーと、えーと…」
「あ…! かっけ?」
目を丸くして、ぶんぶん首を振るわたくし。
「あのー、知ってるんだよ、親指が痛くなるやつだよね!」by川原
「説明はいいですから…」by私。
「あ、えーと、フー…」「あれ、フー…」
しまいにはふたりで、ずっと「フー」「フー」言ってるので、
思わず帰りたくなるわたくし…。

最後に川原が、
「わかった! フーツー!!!」と大きな声で言ったところで、
勘弁してもらいました…。
正解を教えたあとも、自分たちのてんてこまいがおかしかったのか、
「おなか、痛い…」と笑い転げているふたり。
このふたりといると、まるで自分が常識人のように思えてしまう恐ろしさです。

最後にスソさんは、
「いなにわうどん」のことも、「稲荷(いなり)うどん」と言ってましたわ…。
「日記に、スソさんのことも書いていい?」と聞いたら、
「川原さんと同じくらいならいい」ということだったので、
記録させていただきました(笑)。


今日は、時々すごい雨だったけど、建物から出たら、
小降りになったりが多くて、あまり濡れなかった。
ツイてます!(五日市剛さんの)







9月12日(水)

昨日会ったばっかりなのに、
カワハラさんから電話があり、仕事が一段落した今、
「考えてばかりいないで、外に出て行動する」ことがテーマらしく、
話しているうちに、なぜだかホテルのアフタヌーンティーに行こうということに!
どうやら、浅見帆帆子さんの新刊の日記を読んで、
しょっちゅうあちこちにお出かけして、
さっと好きなことをされてる姿にも影響を受けたようです(笑)。

で、くにぞうに「急にまゆちんとアフテヌーンティに出かけるよ」
とメールしておいたら、
なんと仕事終わりのくにぞうが、「合流しますか?」と返信してきた!


んで、なんでだか、3人で駅で会い、ホテルでアフタヌーンティ。
お皿が3段になってて、サンドイッチやスコーン、ケーキが
のっているのを3人で2つたのむ。ソファで。優雅です…。
カワハラさん、たいへん満足なさったようでした。
しかし、最近甘いものがまた少なくなった私は、
すごくおいしいのだけど、食べ進むうちに、やっぱり甘くて、多いわ…と思う。
が、たのんだので、ほぼ食べました。おいしさに感謝。




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そこから、くにぞうと別れ、
カワハラと森美術館の「ル・コルビュジエ展」へ。

いやー、おもしろかったです!
私はほとんどコルビュジエのことを知らないのだけど、
初期の絵なども、すごくよくて。
また展示では、アトリエが再現されてたり、
海辺の家が忠実につくられている中に実際に入ることができたり、
建築の美しい映像もふんだんにあって、
それをコルビュジエのソファに座って見られたり。

とても工夫があって、おもしろく、2時間半くらいいました。
再現されたキッチンとか、かわいかったあ。
スマートで、シンプルなのに、
どこかかわいらしさが漂うのは、なぜなんだろうと思う。
若い人たちが多数、解説のヘッドホンをつけて、
熱心に展示を見ていたのも印象的だった。
(残念ながら、展覧会はもう終了です)


そのあと、近所のおそば屋さんでつまみとおそば。
カウンターなので、「大人っぽいねえ」などと言いつつ。(ええ、かなりの大人です…)
今の自分たちのこととか、将来のこととか、なんかまじめで重要な話もする。
こういうことが話せる友がいて、ありがたい。


家に帰ったら、くにぞうがにやにやして、
「いやー、まさか合流要請があるとはねえ」とか言っているので、
「あれ、報告でしたが!」と言っておきました。



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そして今日、安倍総理辞任。政治のことはわからないが、
あの人のよさそうな、何も断れなそうな、
他人を怒れなそうな顔を見ると、かわいそうで、かわいそうで。
山口県民のインタビューで、
「気の毒で、涙が出ます」と山口弁のイントネーションで
言っていたおばあちゃんがいたけど、私もそう。

政治家にならなければ、こんなことにはならず、
もっと自分に合う、やさしく、のんびりした、立派な職業につけたと思うけど、
そういう修業を自分に課す人生を
自分で選んで生まれてきたんだなあと思う。(小林正観さんの本にもある)
なんか、誰ひとり言わないから、
「あなたは、困難の中でよくやりましたよ!」と言ってあげたいような気持ち。










9月13日(木)

ある情報誌で、「冷えとり」のことを紹介してくださることになって、
見本が届いた。とてもきれいで、ゆったり、いい感じの誌面。
また詳細は、お伝えしますね。



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夕方、谷山彩子さんに借りてたものを返しがてら、道でしばし、立ち話。
その時、国立「ノイフランク」のコンビーフを買ってきてもらった。
これは、雑誌「コヨーテ」(NO.20/August2007)で
谷山さんが、「あの人と町歩き」というコーナーで紹介されてたもの。

会った時も「ちょっとこれ、コンビーフの概念がかわりますよ」と言われて、
食べたら、うま~! 

あの市販の油っぽさというものはまったくなくて、
肉のおいしさが、あっさりと凝縮されたような。
くにぞうと「ほんと違うねー!」といいながら、ただ切って、
おつまみにぱくぱく食べる。

半分、翌日に楽しみに取っておいて、また夕飯の一品に。
が、途中で皿を見たら、もうかけらしか残ってない!!!
かなりのショック…。思わず、けんかになりそうでしたよ(笑)。
「また買ってくるから」と必死に言うくにぞうだ。
最後のひとくちを食べる前には、一声かけましょう。







9月14日(金)

なんとなく体が重いので、昼、半身浴。
上がったら、いつものように、わりといい感じになる。

最近、洗面所にコットンを入れた小皿を置いて、
「ユーカリ」のオイルを2、3滴たらしておくと、すっきり、いい匂い。
長時間の半身浴する時、
途中から、のぼせ防止のため、風呂の戸を開けておくと、
ふうっと香りが入ってきて、それも好き。

「ユーカリ」は、華順先生が、ヨガの時に使われてたことで、
いいなあと思ったもの。
私は、強いローズ系の香水とかが苦手で、頭痛になったりするので、
全般的にアロマには詳しくないんですが、
やっぱり自分の好きな香りが家の中にあるというのは、
心と体にとてもいい感じですね。






9月15日(土)

「新れんこん」というのを、八百屋でよく見るようになったので、
いつもの、れんこんのきんぴら。
ビタクラフトのフライパンで、ごま油で軽く炒め、
出汁を2、3センチ注いで、少しかつおぶしも加え、しばし中火で煮る。
しばらくしたら、しょうゆを入れ、汁気がちょいと残るくらいで完了。
簡単です。

れんこんがやわらかいと、ほんとにおいしい。
根菜はなんとなく日もちしそうなので、家に置いておきがちですが、
買ってきたその日とかにやると、やわらかさ、味わいが違うと思います。






9月16日(日)


元サン・アド後輩の豊永利明君が、
ショートムービー「チョコレート」を撮って、
第2回札幌国際短編映画祭で上映されました!(9/13~17日)
で、今、豊永監督は札幌へ。

映画のキャストは、永瀬正敏さん、大森南朋さんなど、
みな演技派の役者さん達で、
誰かを思う気持ちのことが、すごく残る短編映画だと思う。
画面や、美術、語り過ぎない演出も、とても美しい。

で、私は、そのチラシのコピーを依頼され、今回お手伝いさせて頂いた次第。
デザイン(イラストや、ロゴも)は、サン・アドの小島潤一さん。




コピーを送って、決定した後、作業をすっかりおまかせしていたので、
このチラシを送ってもらった時、
すごく印象的で、ムービーの内容とあってていいなあと思い、
下にチラシの両面を大きくのせてみました…。
(スキャンの技術がよくわからず、色味やサイズが微妙に違うかもしれませんが)
きっと映画を見た後、このチラシを見ると、気づくことがあるはずです…。


小島君、豊永君とは、展覧会に来てもらったり、いろんな時に会ったりしてたけど、
こんな仕事に参加させてもらえて、すごくうれしい。
また映画の上映に向けて、各方面に働き掛けていきたい、と言っていた豊永君。
これから、たくさんの人に見てもらえるといいけど。
豊永監督のインタビューもあるので、どうぞ。
(「e-sprit」というサイトの「マンスリーカヴァー」vol.05)





















9月19日(水)

情報誌の打ち合わせに。
最後の最後で道がわからずに、すごく焦る。
部屋に入ると、9月中旬なのに汗だくで、はずかしかった。
担当のコピーライターの方とは、広告界の話などもして、とても楽しかった。



夜は、ニチニチへ。
ちょっと前に谷山さんの日記に、なにか私と立ち話していた時に、
なにか気がついたことがあると書いてあって、
それってなんなんだろうと思いつつ、メールしてたら
じゃあ、ニチニチでごはんでも!みたいな話になって。
くにぞうも、ともに。
これからのこととかも話したり、ざっくばらんに楽しく、すごいいい感じだった。
いつも頼むメニューが、けっこう似てたりして、
「ネパール揚げ餃子」は、も~絶対たのむ!とふたりで言ってました。
ラムの香りがたまらないす。ぜひどうぞ。








9月20日(木)

くにぞうと映画「ミス・ポター」を見に行く。
ピーター・ラビットの生みの親、ビアトリクス・ポターの生涯を描いた作品。

ピーター・ラビットが好きなこともあったけど、
これは、ひとりの女の人の生き方の話で、せつないラブストーリーでもある。
絵本が認められたところとか、印刷所のシーンとか、
ノーマンとのふたりの場面とか、随所で、だだ泣き…。

未発表の作品に対して、「この本はすばらしい」と言ってくれる人がいる
ということが、どんなにすごいことか、と改めて思う。
その後もきびしい運命を受け入れ、自分にできることをし、
そうしてきっと幸せな人生だっただろうと思う彼女をとても尊敬する。

くにぞうも、かなり泣いておりました。
ふたりとも、こういう素直な話が好きなので、ふたりで感動できてよかった。
終わって、私の目や鼻がかなり真っ赤で、ぼろぼろになっていたので、
くにぞうにパンフレットを買ってもらい、
「最初からこんなに泣いてる人達って、たぶんいないよね…」と言いつつ、
こそこそ映画館を出る 。しばらく散歩しながら、あそこがよかったとか話す。





監督は、『ベイブ』を撮ったクリス・ヌーナンという人で、
『ベイブ』を越えるテーマに出会うまではメガホンをとらないと、
企画を吟味して、これは11年振りの作品になるとパンフレットにあった。
11年って、いったい、どんな長い歳月なんだろう…。
それだけ待つって、いったい、どんな感じなのだろう。
私にはできないことだろうな。

ふたりとも昔「ベイブ」で、ぼろ泣きだったので、
やっぱりこの監督はすごいと思った。

主演のレニー・ゼルウィガーは、監督のことを
「彼はきっと世界で一番優しい人よ」とパンフレットに書いていた。
「絶対に声を荒げたりしないし、静かな自信を持っている」と。
そんな人と仕事ができるとは、どんな感じなのだろう。

いやあ、しかし、主人公のふたり、ほんとによかったなあ。
ユアン・マクレガーが演じたノーマンは、
ほんとにひかえめで、芯のある、素敵な人。ほれますねえ。




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そこから、携帯の「基本料半額」というのを、こないだ新聞で見たので、
携帯の料金プランを見直しに、ふたりでドコモショップへ。
が、もしかすると、まだちょっと私の目が赤かったかもしれず、
そんなんで「料金プランの見直しをしたい」と言われても、
窓口のお姉さんは、ぎょっとしていたかもしれない…(笑)。


くにぞうは、ほとんど通話しないのに、パケットがべらぼうに多くて、
「パケほーだい」とかいうのを試算してもらう。
そしたら、ものすごく安くなるのにびっくりして、
MOVAからFOMAにしなくてはいけなかったのだけど、
その場でもう換える!と言って、同じメーカーの適当な機種に換えた。
今までのは、機械でぶすっと穴をあけて、さようなら…。

その使っているパケットは、ほとんど電車の乗り換え案内やナビタイム!
「なんで今までこんなに高いのかなあと思ってた…」と言っていたので、
やれやれだ。
「そんなにいちいち乗り換え見ないでもいいじゃん」と言うと、
「それを見るのが好きなんよ」と言っている。
ある意味、時刻表おたくなのです…。まあ、解決してよかった。
今は基本料半額とか、いろいろあるので、
ネットから調べるのに詳しくない方は、
ショップに行って、今の自分のプランを調べてもらうのもいいと思います。







9月21日(金)

夕飯の一品は、ブリの照焼き。
天然のが、閉店間際で半額になっていたので。
(やっぱり食料品売り場の、閉店間際はいいですね!)

照焼きは以前もやったけど、あれ、どうだったっけ、と思いつつ、
フライパンにごま油を引いて、こげめをつけるように両面を焼き、
みりんと醤油を混ぜたのを、じゃーっと入れて、こげないように煮詰めただけ。

お皿に移す時に、やわらかくて、半分に折れましたが(笑)、
まあ、けっこうおいしくできました。
こんな感じだと、そんなに手間もかからず、変化が出てよかったです。








9月22日(土)

くにぞうが食料の買い物に行って、ついでに秋の花を買ってきてくれた。




小さな草花の束。赤紫っぽいのは、ワレモコウだったかな。
ありがとう。
くまちゃんの花器にいける。



その後、パン、ハム、卵、みそ汁でお昼にしていた時、
くにぞうが「ここ見て」とハムのパッケージを差し出してきたので、
裏面のすごく小さい字を見たら、
「このハムは『リン酸塩』を使用してない為、
身割れし易いので、優しく扱って頂くと幸いです」と書いてあった。

「幸いです」って。
かわいい。なんだか、ハムへの愛を感じる。






9月23日(日)

水戸美術館へ、ひびのこづえさんの展覧会を見に。カワハラと。
ひびのさんは、カワハラの大学の先輩で、
前にカワハラと広告の仕事もご一緒してたりすることから、
私たちの展覧会を一度見に来ていただいてて。

ついたら、あいにく雨模様。
かなり前に一度だけ来たことがある水戸美術館は、
大きな中庭があって、広々している。

会場は、それぞれの部屋ごとの展示が、きわだっていた。
最初の部屋のコスチュームは、
布にプリントされたモデル写真がコンテナの家具をおおっていて、
裏に回ると、その本物が見れるようになっている。
なんだか、ショウのようで、この見せ方に驚く。
(「くらしのたまご」の、ひびのさんの日記8/17に写真があります)

他の部屋も、すごく大きなドレスが天井からつるしてあったり、
白いコスチュームの世界を一面に広げて、すべてが白一色にうめつくされていたり、
ハンカチをつなげた仕切りや、
家具や、ウエアや、小さなものの展示も、みんなかわいいし、
組み合わせが工夫されている。

こういう展示を見たのは、初めてで、
実用性と美しさが渾然一体になった、ワンダーランドのようだと思った。
こういう活動をしている方って、ほかにいるのだろうかと思う。



        ***************



森山開次さんのダンス・パフォーマンスの部屋に入ると、
天井からたくさんのバッグがつるされ、空中に浮いていて、
それだけで不思議にきれい。
そして登場した森山さんが、音楽にのって、そのバッグを開いていくと、
中からバッグと一体になったウエアが登場し、
それを着ていったり、脱いだり、
それが、なんともいえない美しい動きのダンスの中で行われる。

そのバッグなウエア達は、ノースフェイスとこづえさんのコラボ商品で、
みんなびっくりするくらいかわいい。
中から帽子や、スカートが出てきたりするのだ!






その部屋にはお母さんや子供たちもたくさんいて、
小さい子も一生懸命見ていて、森山さんはその子たちに近寄ったり、
うまくまきこんで、パフォーマンスをされてたのに驚いた。
これも、観衆と距離がある崇高な芸術というより、
ひびのさんと同じく、なにか芸術と実質の境目を溶かしてしまったようで、
初めて見て、とても感動した。
そのバッグなウエアの、「商品のよさ」もすごくよくわかったのだ。

終わったら、会場は大きな拍手に包まれる。
隣の小さな女の子も、小さな手で、お父さんの膝の上で拍手をしていた。

パフォーマンスの日だったので、ひびのさんもいらっしゃってて、
ちょっとお話できて、すごく嬉しかった。
最後のショップには、ハンカチから、鞄、ウエア、着物、
いろんな商品があって、たくさんの女性達が選んでいた。
(展覧会はあと2日、10/14まで開催してますので、ぜひ)



会場を出てから、最後ににょきっと伸びた美術館の塔に登ってみた。



そーんなに広い窓はないんですけど。遠くまで見える。
美術館の庭に面したガラス張りのレストランも、すごくおいしいので、ぜひ。



       **************



「ほんと、よかったねえ」「こづえさんって、すごいねえ」
などと言いながら帰る。
上野に着いて、夕ごはんをどうしようと迷い、
なんとなく東京駅に出るか、と言って、初めて新丸ビルに行き、各階の店を物色。
おいしげなそば屋さんには人が並んでたので、
座れた洋食屋に入って、じゃこ入りのあっさりオムライスなど食べて帰る。
都会のビルの中のお店は、どこも選ぶのが難しいですねえ。








9月26日(水)

英語のレッスンの日。
英語は、別々の3人の外人の先生と月1回ずつで、続いてますねー。
レッスンは、気分転換になってすごい楽しい。
こないだは、ひとりの男の先生が、日本の女性と結婚するということで、
「コングラチュレイショーン!!!」
花嫁衣装の話とか、すごいしました。
「式で花嫁の希望は全部受け入れないと、後でたいへんなことになる…」
みたいに言うと、「ボクもそう思う」と言っていました。


レッスンは楽しいのですが、宿題が、それぞれたいへん。
一番の難関は、英字新聞を読むという宿題で、
新聞のちゃんとした文章って、文法や単語が超難解…。
これは、どこがどこまでつながってるの、というくらい長い。
でも辞書を引き、引き、読むと、学生に戻ったみたいですごい楽しいと気づく。

前に実家に戻った帰りに、宿題が間に合わなくて、
ふと携帯に、英和と国語の辞書が登録してあったな、
と電車の中でひっぱり出して、単語の意味を調べてみることに。
(三省堂とかの辞書、たぶん探せば、タダで使えるのあると思います)

しかし、単語を打ち込むのに、
えーとまず、s…、sね…。はい。
u…、u…、あった。
p…、p…、pはどこ…どこ?、あった。
みたいな感じでいっこいっこ英文字の位置を探して打ち込んでいくので、
劇的に遅…(笑)! 
普通に意味が出てきたら、おおー、出たー!とそれだけで感動するほど。
でも電車でこんなことをするのも、
私今、英字新聞の読解してます、という感じで、
なんとなく優越感で、おもしろかった。



なので、同じく、英語の先生と携帯でのメールも、
アルファベット捜索に加えて、
予測(「あ」と打ったら「ありがとう」みたいに出るやつ)がないので、
ほんとおーーーに死ぬほど時間がかかる。
なので、なるべくパソコンから打ってるけど、
メールの言い方(時間の変更とか)とかも、けっこう勉強になります。








9月27日(木)

夕飯の一品は、パスタ。
でもそれと一緒に、煮物や、漬物食べたりする、和洋折衷というか、
あるものを食べる、ざっくばらんスタイルです(笑)。

これは、生のバジル(関東で取れたもの)が安くスーパーで売ってたので、
ただ葉の部分を刻んで、茹でたペンネ、
オリーブオイル、にんにくと一緒にさっと炒めたもの。
ちょっと茹で汁も入れて。
バジルの香りが強くてびっくりしました…。
トマトソースとかつくらなくていいので、すっごい簡単。
くにぞうも、「うま!」と言ってました。







9月28日(金)

久しぶりに会う方と打ち合わせ。
夏のような気候で、汗だくで向かう。
すごくいい感じで、ちょっと近況なども話せて、よかった。



夜、短編映画「チョコレート」のコピーのお手伝いをしたので、
豊永監督がごちそうしてくれるということで、韓国料理屋さんへ。

サン・アドの小島君と、コピーライターの後輩の蛭田(ひるた)君も来ていた。
サン・アドをやめた蛭田君に会うのは、久々だったので、
「ひるちゃん、元気~?!」と話す。

注文で、私は生ビールじゃなく、梅ワインとかたのんでたら、
「お、冷えのやつですね…」と言ってくれる。
あと「ごめん、激辛がちょっとダメなんだよね…」と言って、
サムゲタンとかチヂミとかもたのむ。サムゲタン、ちょーうま!
みんな肉を焼くのかと思ったら、焼かなかったね。

豊永監督が、札幌映画祭に行った様子も聞いたり、
私がスマップや嵐が好きということを聞いて、「ええ~~?!」と激しく驚かれたり。
「全然そういうふうに見られないでしょ」と言うので、
「そう。言うと、みんなにすごく驚かれる」と言う。





仕事の話にもなり、
小島君と蛭田君は、この2日でそれぞれ3時間ずつくらいしか寝てないそうだ。
「えー、ほんとに?!」とびっくり。やっぱり広告業界は、すごいのです。

私はもうのんびりで、最近は早寝早起きを心がけてる、と言ってたら、
「何時頃寝てるんですか?」と聞かれたので、
「早い時は11時くらい」と言うと、全員大爆笑だった。

「で、何時に起きてるんですか」と聞かれ、やばいと思ったので、
いちおうくにぞうにおにぎりを持たせて、送り出す
早いほうの時間の「6時とか…」と言っておきました。
「あー、それじゃあね~」と、ちょっと納得してくれ、よかった。
そうじゃない時も多々あるけど(笑)。

なんか話をしていて、
男の人はやっぱり、仕事に何か「賭けている」という気がした日でした。
もちろん女の人も、そういう人がたくさんいて、
こんな私でもやるときゃ、やりますけど。

そこまで働くって、それが自分のほんとに好きなことであったら、
かっこいいと思う。








9月29日(土)

昔、DEE’S HALLでやった展覧会に来ていただいたことから、
いろんな展覧会などの場でお話するようになった
いしげまりこさんの展覧会へ。会場は、吉祥寺の「ギャラリーfeve」さん。
ちいさなピンクッションと北欧の雑貨たちが、ほんとにかわいかった。
これらは、北欧の白樺の皮で編まれた小カゴに、
いしげんさんが刺繍されたピンクッションが入ったもの。

feveの引田かおりさんや、いしげさんは、
私の冷えとりの本のこともご存知なので、靴下の話なども。
今日はちょっと冷え込んだので、
「レッグウォーマーとかも履いてます(笑)」とちらっとお見せすると、
いしげさんのお友達が驚かれていた。

いしげさんは、もうずっと昔から北欧に何度も行かれてて、
雑貨などを日本に紹介されたりしている方なのだそうだ。
いつお会いしても、太陽のような笑顔の方。あんなふうな顔になりたいな。








9月30日(日)

ずっと家でHP作業。
ちょっと肌寒いので、膝に夏の肌掛けとして使っている
ガーゼのケットを掛けてみる。
無印良品で夏に買った緑のタータンチェックの。
軽い中に、ちょっとした重さがあって、夏、毎晩いい感じでした。

寝具はいいものにしたほうがいい、といろんな本に書いてあったので、
これを思い切って買い(まるで、そんな値段じゃないが…笑)、
前からあった古いタオルのタオルケットを、ついに切って、ボロ布にしたのだった。
そしたら、なんかすごいいいものに包まれて寝てる感じが味わえて、
心理的にも全然違うことに自分で改めて驚く。
そう思えばもったいなくない、すごく安い買い物な気がする。


またガーゼって、非常に気持ちがいいことに気がつく。
あったかさももちろんだけど、肌触りって、重要なことだと思う。
この長い時間、体に与え続けられる快楽よ。
ちょっと、ほかのことでは取り返せない気がする。

ここちよさは、体の無条件の反応から、
精神とか、自律神経とかにも確実に届いていると思う。
そういうの、健康に、とても大きなことだと思います。

みなさんも、体のまわりに、きもちがいいものを。