2006年2月下旬

日記

日記や短文です。
日付は、下がいちばん新しいもの。


今年、私の花粉症は、まだ本格化しないようですねえ。
もうちょっと後かな。

しかし、以前からうっすら感じていたけど、
外を歩いていても、朝から何も食べてない時は
くしゃみ、鼻水がすごく少ない気が。
そして前日とかに変な物たくさん食べたりすると、
朝からくしゃみが多いようなかんじも。

これはやっぱり、
「花粉を媒介にして体の中の毒を出している」というのが、
実感できる気がしてきました。
そして症状が苦しいと、そうは思えないかもしれませんが、
花粉は悪者じゃなくて、自分の体のほうが悪いのです。

花粉症デビューの方は、外に出す力がついてきたと思って、
よろこんで出していきましょう。





[2006年2月下旬]


2月21日(水)

今日は、京都の「モーネ」にうかがう日。
くにぞうが井上さんに初めてお目にかかることもあったりで、
うれしいけど、なんかドキドキする(笑)。

工房は古い日本家屋を改装したもので、
入口あたりも情緒があってかわいいので、「わあ~」と見ていたら、
中から井上さんが、「こんにちはー」と扉をあけてくださった。
スパイラルの展覧会以来なので、ちょうど1年ぶりくらいだ。
いつもの笑顔で安心する。

1階はソファがあって、ここでお昼を食べたり、
作業場になったりという場所。陶器の試作などが置いてあった。
「こないだのリンカランの取材の時も、
かえるちゃんがみんなの分、お昼つくってくれて、
ここで食べたんですよ」と言われてた。

2階は、井上さんのパソコンや、
たくさんの素材が収まっているであろう棚、
広い打ち合わせ机などもあるスペース。
「おー、この間おしゃれ工房で見たとこだ~」妙な感覚になる。
ここから、いろんなもの達が生まれてくるんだなあ。




  



お茶を出していただいたトレイは、井上さんの手づくりで、
たしかフォトフレームから。そして手前に置かれた細長い紙は、
今、お月さまがどのくらいの「みちかけ」かを表していて、
今日の日付がそこにスタンプで押されている。今は、半月あたりだ。
(「モーネ」は「月」という意味のスウェーデン語なので)
くー。素敵なはからいですねえ。
そして、かえるちゃんが今度の展覧会用に試作されたケーキも
すごいきめがこまかく、しっとり~!でおいしかった。

それから、この工房に移った時の話や、
いつも本の制作前につくる「豆本」を見せていただいたり、
井上さんが大学で教えてらっしゃる話や、
将来こんなことをやりたい、とか、あれこれ
楽しくて、気がついたら2時間くらいしゃべってました!


かえるちゃん達は、数日後にせまった
展覧会用の印刷物を刷るのに、思わぬ時間がかかっていて、
ついにお会いできなかったのだが、
またきっと東京でも会えますね、とおいとました。
(あとちょっと日がずれていたら、
かえるちゃんの展覧会にもおじゃまできたのにな~)

くにぞうとも楽しく話してもらって、とてもうれしかった。
くにぞうは、 「さすが先生もされてるだけあって、
話に引きつける力があるねえ」と言っていた。
この4/4~10日、銀座三越でモーネの展覧会があるので、ぜひ。
詳しくは、モーネHPを。制作中のもの達も、少し見れますよ。





そこから仕事のくにぞうと別れ、
レザーや布の作家の秋山祐子さんのいとこさんがされている
下鴨のカフェ「yugue(ユーゲ)」へ。
こないだ平岩夏野さんのお宅でお会いした時、このカフェの話になり、
今回、柏木江里子さん経由で地図をもらったりしていたのです。
下鴨神社のすぐ近くで、
下鴨本通りと御影通りの交差点の一角ということです。
(京都にすごく詳しくないのですが、
ネットで検索すると他の方が書かれたものが出てくるはず。
営業は、お昼くらいから夜10時くらいまで。不定休)




ちょっと暗くなってから伺ったので、写真がなんなのですが、
ほんとに雰囲気のある素敵なお店でした。
はずかしながら、「あの、東京で、うかがって…」と話すと、
「あー、そうなんですねー」 と満面の笑みでお話いただいて、
すごくほっとし、「すごく素敵なお店ですね」などと話す。
メニューは、ごく薄いメモ用紙が重ねてある物にぽつぽつ、
次々に書いてあって、かっこよかった。

ちょうど私のテーブルの上には、
秋山祐子さんの新刊「布に描く糸模様」が。(文化出版局)
このブックデザインが、先輩の柏木江里子さん、
そして今回、平岩夏野さんが、
本の中に出てくる衣装とスタイリングをされているのだ。

メニューを見ると飲み物からケーキ、食べ物も、
すごい興味を引かれるものばかりで、激しく迷う。
(しかも遅い夕飯は、くにぞうとホテルで食べることにしてるので、
ちょっとだよ…と言い聞かせつつ)

その結果、ホットアップルジンジャー(あー、名前が違うかも)、
かぼちゃと豆のペーストがのったトースト、
そしておから!を頼む(笑)。どうしても食べてみたかったので。
そしたら、ほんとに、ぜんぶ、すっごいおいしかったです!
たぶん、他のおかず的なものもおいしいんだろうなあ。
なんとパンもこちらでつくられているそうで、
すごくどっしりした、パンらしい、香ばしいパンだった。



途中で女性のお客さんが入ってきて、
「今日はもうベーグルは…、売り切れですね」と言われていたりした。
その方はお茶を飲むことにしたようで、
後でふと見ると、席で編み物をされていた! 
び、びっくり。でも素敵です…。

このお店は、ご夫婦おふたりでされている。
最初週末だけだったのが、今は通常の営業に。
「でも2人なので、たくさんいらっしゃるとお待たせすることも…」
とも話されていた。 2階もあり、そっと見せてもらったら、
畳の、これまたなつかしいような、落ち着く空間だった。
店内には秋山さんのお財布をはじめ、いろんな小物達。
ストーブの明かりが、とてもあたたかに灯っている。

そのあと興味をおさえきれず、バナナケーキも。
おいしかった。(たべすぎ…)


そして「あの、私、ちょっとHPとかやってるんですけど、
こちらのお店のこととか、載せてもいいでしょうか…」と聞くと、
なんとおふたりは、インターネットとかされないので、
「見たことないのでわからないんですけど、人に聞くと
もうなんか、いろいろ載ってるみたいですから、大丈夫ですよ」
と言われていた。

テレビを見ないお友達が増えたと思ったら、次はパソコンとは!
やはりテレビやネットっていいことも多いけど、
大切な時間をうばうというか、何か人を毒するものがあるのだろうなあ、
とまた思ってしまった。

「そのかわりと言ってはなんですが」と言って、
「このマンガの作者のことが知りたいんですけど、
HPに一緒に書いてもらったら、何かわかりませんかね」
とダンナさんに言われる。そのお名前は、三好銀さん。






「三好さんとこの日曜日」 (小学館)
「西荻窪キネマ銀光座」 (角田光代さんと共著/実業之日本社)
「FAXPRESS」(やまだないとさんと共著/竹書房)

の3冊がお店にあり、雑誌の取材があるたびに、
この作者のことも尋ねるのを載せてもらえないか、
といつもお願いしてるそう。
「編集の方に『いや、それはちょっと…』って言われたりして、
でも、これは少しだけ載せてもらってるんですよ」 と
笑いながら、雑誌を見せてもらった。
(2005年11月の「暮らしと生活用品」だったかな)
すごいおもしろい方だなあ…。

「いや~、私のHPってほそぼそで、更新遅くて、
いったいどれくらいの方が見てくださってるのか…。
でも何かわかったらメールじゃなくて(笑)、手紙でお知らせしますね」
と言いつつ、メモる。

このような事情なので、もし何か三好銀さんについてご存知の方は、
このHPにメールくださったら、うれしいです。
(なにか、吉祥寺在住と奥付に書いてあったマンガもありましたね)

そしてとてもいい時間を過ごさせてもらって、おいとました。
教えていただいたバスで京都駅まで。
あー、よかったなあ、とぽーっとしたまま、
濃い夜の色とビルの光が、バスの窓の外をすべっていくのを眺める。
夜、こんなバスにひとりで乗ってて、異邦人のよう。
その景色を見ながら、
今日一日のいろいろなことが、じんわり思い出された。









2月22、23日(水、木)

くにぞうの実家へ移動して、2泊。
いつもながら、お母さんのお料理はぜんぶおいしい!
アジの南蛮漬けは、揚げたのじゃなく、
こんがり焼いたものが入っていたので、これ、いいなと思った。
(中の骨は、よけて食べる)
ちゃんとつくったことないので、やってみたい。
大好きなかす汁も、手伝ったら、徐々につくり方がわかってきた。





2月24日(金)

急いで東京に戻り、パスポートセンターへ。
パスポート、できてたよ~(泣)。
当たり前だが、ぎりぎりだと感動します。

夜は、実家からいただいてきた、
お魚、かぼちゃの煮物などと玄米ごはん。

夜。旅行の準備したり、
コンドミニアムをネットでまだまだ調べたりしながら、
机のわきの本棚に置いてある
相田みつをさんの小さな日めくり
「ひとりしずか」(発行:相田みつを美術館)の言葉を眺める。
これは1月にふと本屋さんで買い、そのままになってたもの。
相田さんの言葉は前から好きで、覚えてるのもいくつかある。

で、なぜかこのバタバタした時期の少し前に見てみる気になり、
開けたら、こんな言葉が。



ひとつひとつ
かたずけてゆくんだね
具体的にね


「具体的」 というのは、昔から好きな作品にもあった言葉。
でも、ほんとにいいと思う。
頭でごっちゃに考えていても、何もかわらないのだ。
このページを開いておいて、時々眺めると、
こうすればいいんだとちょっと落ち着き、いろいろやっていったら、
確かにいっこずつ終わっていき、らくになった。
ありがとうございます。これからも、具体的にいこう。






2月25日(土)

4月にある剛君の舞台「父帰る/屋上の狂人」のチケット発売の日。
早くから並んでみたが、私とくにぞうは玉砕…。
が、もっと早くから別のところに
並んでくれていた友達が取れていた~~(涙)。
ううう、ありがとう~~。えらい人だ。

その人はいつも周りの人のこととか考えているので、
全体的にいいことが起こると思う。
私もそうなりたい。






2月26日(日)

出発前日。
旅行前の胃を保護するために、おかゆ、みそ汁、漬物など。
というか、冷蔵庫を空にするため、もうこれくらいしか残ってないのだ。
使い切れて、感動的。中をうっとり眺める。

あと冷蔵庫には、ぬか床が。
以前、旅行の時に、ぬかの上にペーパータオルを敷き、
塩を1センチくらい盛って出掛けたら、
それが全部溶けて激的に塩辛くなっていたので、
今度は中身の漬物を食べ切るだけにして、
とうがらしと塩をパラパラ、気休めみたいに振っておくことにした。
普段から冷蔵庫保存なので、1週間くらい大丈夫ではないかなと。
(正式には、何かいい方法があるのでしょうか)


ここ数日、
旅前に届いてちょうどよかった、というメールが何通も。
よかったあ~。
メールって返事がないと、どうなってるのかなと思っても、
意外に電話とかできないですものね。ツイてます!

本の一部分の文章を書く、というお仕事の依頼もあった。
これからの自分を考えている今の私にとっては、
とても、とてもうれしいことだった…。
旅先で少しとりかかろうと思う。


夜、「ほんとに行くんだね~」 とくにぞうに言うと、
「ほんとに行きますけど、なにか?」 と言われる。
夏服も全部鞄に入れ、いい旅になりますように、と思いつつ寝た。


(旅行のことは、また日記と別にまとめて書こうと思います)