2004年12月上旬

日記 2004年12月上旬

今日から時々、日記や短文を書いてみることにしました。


2004年12月2日(木)

仕事が一段落し、やることはあるのだが、
今はパソコンの前に座りたくないので、
掃除をすることに。
押し入れに12月になった今!
扇風機をしまっている人物、それは私です…。
そしてしまおうとしたら
押し入れの中が気になりはじめ、
いらないものをどんどんゴミ袋に入れてったら、
すごく気分がさっぱり。
捨てる時は猛スピードでやるに限る。
そして後で片づいた場所を見るのが楽しみ。
もったいないけどその部屋の電気をつけておいて、
時々通りかかった時見たりする。
きれいー、と思うと、うれしい。
やっぱり掃除って心にも作用がある。

朝ご飯はいつものようになし。
最近仕事で体が疲れてるので、
昼ご飯もみそ汁(なめこ)と
ごはんと梅干しだけにする。
少なく食べると、疲れててもけっこう動けます! 
ごはんとみそ汁は、早起きした
くにぞうがつくってくれていました。深く感謝。
夜はレンコンの煮物と、白菜とベーコンの煮たの、
大根やタマネギなどみそ汁の具が残ってたのに、
葱を入れて卵とじにしたもの。
くにぞうに「煮物三連発です!」と言うと、
「そのほうがいいでしょ」と。

「でも最近炒め物より、
煮物のほうが胃にやさしくて好きじゃない?」
と聞くと、「そうそう」。
そして「おいしーじゃん!」と言ってもらった。
特に卵とじ。これ煮物、みそ汁の残りなど、
何にでも使えますですわね。
 夜遅く洗濯物の追加を干しに行ったら、
空気がすごく澄んでいた。2、3回深く息を吸う。
星も出ていた。もう12月。


12月3日(金)
朝早くから仕事したり、掃除したり、
活動的に過ごす。疲れはけっこう取れてるっぽい。
床も拭いたりした。
郵便局に行く道すがら、落ち葉の層を見て、
あんまり散歩できないうちに
けっこう散ってしまったねえ、
とガサガサ踏みながら歩く。

夕方小腹がすき、チーズトースト。
続けてチョコレートをむしゃむしゃ食べたら、
足元から冷や~となる。おお~、きた~って、
冷えとり的にぜんぜんダメじゃん(笑)。
でもまあ食べたかったのだから、しょうがない。
夕飯はシャケとごはんと小松菜のおひたし、
みそ汁でわりと健全にしてみました。


12月4日(土)

のりかええきで
ホームから
かわがみえるところがある
じかんによゆうがあったので
つぎのきゅうこうにのることにして
しばらくかわをながめていた

つりをしてるひとがちいさくみえる
きょうはいちにち
つりなのだなあ
いいなあ

わたしにものんびりしたくうきが
はいからはいってきた
つぎのでんしゃにのって
かわをわたって、とかいへいく
わずか10ぷんくらいでも
がいこくにいったかのよう


12月15日(水)

今日、『ずぼらな青木さんの冷えとり毎日』
の第2刷が届いた。うれしい…。
ほんとに…。ううう。
夢じゃないっす。ここにあるっす。
ちょうど発売から1年たっての重版になる。
たくさんの方が本屋さんで自分で見つけて、
この本を買ってくださったのかと思うと、
なんかすごいことだとしみじみ思った。

最初に重版の話を聞いたのは、
カワハラからの電話だった。
その日、深夜一緒のタクシーに乗っていて、
私のほうが遠いので「おやすみ」と
カワハラを降ろし、ひとりで乗ってたら、
携帯が鳴り「いいしらせ」とカワハラの声。

「何?」と聞くと、
「おめでとうございます。
冷えとり毎日、重版だって」
「うそ」なんか時間が止まったよう。
「ほんと。小倉さん(『冷えとり毎日』の担当の)
からメール入ってた」
「ほんと?」「ほんと」
「すごい…」「すごいよー」
頭が混乱している私。
そして「よかった…」とだけ泣きながら言う。
「いやー、ほんとにおめでとう」と言いつつ、
そのメールをすべて
電話で読み上げてくれるカワハラ。

「からだにいいこと」(祥伝社)という
雑誌の創刊号で大きく取り上げてもらうことや、
ナチュラルハウスに置いてもらったことも
追い風になったみたいだ。

タクシーの暗い空間で、
じーんとしながら、ずっと聞いている私。
その後も「よかった…」「よかった…」
「うれしい…」「うれしいよ…」と同じ単語を
アホのように交互に繰り返す
ぐずぐず涙声のふたり。
タクシーの運転手さんは
何事かと思っていただろうか。

その後もしばらく、胸がいっぱいのまま、
たくさん話す。
ちょうど自分の進んでいく道について、
重要な、考えることがあった日だったので、
「こうやって続けていけばいいんだよね」
「これからもがんばろう」「がんばる…」
とかいろんなことを喋りながら、
そろそろ家が近くなってきたので、
「じゃあね。電話ありがとう。
帰って私もメール読む」
「ほんとにおめでとう」と言い合って電話を切る。
タクシーから、夜の暗い風景をただ眺める。
タクシーは、夜の中をすべっていく。

そしてあまりにも寒い夜だったので、
乗った時に暖房を強くしてもらっていたのだが、
電話してる時はまったくもってわからなくて、
今やっと車内が
ものすごい熱さであることに気づく。

で、運転手さんに
「すいません、もう暖房大丈夫です」と言うと、
「あ、はい」とふらっとした声。
「すいません、全然気づかなくて」と言うと、
「前は風が強くて…、鼻血出そうでした」
と笑いながら言ってるので、しんそこ
「え! ほんとにすいませんでした!」と謝る。
「いえいえ」と穏やかに笑う
30代くらいの運転手さん。
そして何があったんですか、とも聞かない、
いい人だった。

帰って半分暗い家の中をそっと進み、
くにぞうの寝顔を見に行く。すやすやしていた。
そして自分の部屋でパソコンを立ち上げ、
さっき読み上げてくれた小倉さんのメールを
また何度も何度も読み、
明け方に泣きながら返信を書いていたら、
トイレに起きたくにぞうが「どしたん?」
とねぼけ顔でやってきた。

くにぞうはもう明日は6時起きなので、
どうしようと思ったが、言わずにはいられず、
「本が重版になったって…」と言って、
またうれし泣きだ。
くにぞうは「ほんとによかったね」
と何度も言ってくれた。

それから将来進んでいく方向などの
悩みをつい喋り始めたら、
眠いのにすごく聞いてくれ、
たくさん胸が落ち着くことを言ってくれた。
「いつもくにぞうに助けてもらってるね」と言うと
「助けてるんじゃないでしょ。
一緒に生きてるんでしょ」
と言ったので、また泣く
(私はたいへんよく泣きます)。

この日のことはきっと忘れないと思う。
タクシーで泣き泣き話した夜。
自分のことを信じて
やっていけばいいんだと思えた夜。
くにぞうはそれから1時間寝て、
仕事に出掛けていった。

1年前、どこの誰ともわからない私に、
本を初めて書かせてくれ、
そしてとってもいい本に仕上げて、
営業にもたくさん走り回ってくれた
メディアファクトリーの小倉さんに
深く、深く感謝する。


12月15日(水)

(話がそれたので、改めて15日のことを書きます)
今日15日は雑誌「リンカラン」の発売日。
この間ライターとして取材に行って書いた
「経絡指圧」の記事が掲載されてるのだ。
久々に少しゆっくり散歩して、
銀杏の黄色の葉っぱの向こうの
青空を見たりしてから、
窓のある喫茶店で読んだ。
かわいく、明るい誌面になっていた。
文章もドキドキしながら、つとめて他人の目っぽく
読んでみたが、
なんか、いいかなと思えてよかった。

経絡指圧の先生は、
やさしさが体から出ているような、
一生懸命な先生だった。そういう感じって
外に伝わるもんだと思った。
体験者のクリス智子さんもすごくいい方で、
要所要所のコメントがさすが、と思った。
取材を受けると、
感想を言うのってたいへんってわかる。
私だったら、こんなふうに言えないと思った。

そして明日はさらに別の雑誌「からだにいいこと」
創刊号の発売日なのだ! 
そこには私の小さな顔写真入りで
冷えとりの取材記事が載っている。
すでに1冊送ってもらってあって、
すごくいいライターの方に、とってもよく
書いてもらっていて、非常に嬉しいのでした
(私が冷えとりの靴下などでお世話になっている
「うさぎの会」の靴下も
きれいな写真で載ってます)。

しかもカワハラのおかげで私もお知りあいになれた
高山なおみさんと同じ創刊号に掲載って
すごい光栄。すごいうれしい…。
『冷えとり毎日』の重版と「リンカラン」と
「からだにいいこと」の3つが、
この2日くらいに集中してて、すごすぎる…! 
なんかいっぺんにごほうびをもらったみたいだ。

そしてまた偶然にも「うさぎの会」から、
一昨日くらいに紅花染め商品のお知らせとともに、
会員証が送られてきていた。その裏を見たら、
「大丈夫大丈夫! きっと上手く行きます。
これから良いことがたくさん起こりますよ!」
と書いてあって、
「あ~、ほんとにこれからそうなるんだなあー」
と思って、うさぎの会の谷さん(代表の)って
やっぱりすごい人だよ~と、机の上に置いて
1日何回も見てたので、
すごく嬉しくなっていたところ。
もういいお知らせしか来ないって感じだ。
まだまだ受け付けてますよー(笑)
 でもそれもこれも、私にその仕事を
与えてくださった方のおかげ。ありがたい。
がんばっていこう、と思った。