2010年3月上旬

日記

日記や短文です。
日付は、下がいちばん新しいもの。




[2010年3月上旬]



3月1日(月)


オリンピックの途中から、
よく知らないアイスホッケーを、ちらちらニュースで見ていた。
ホッケーが国技であるカナダ。
前回のトリノオリンピックでは、なんと史上最低の7位で、
その時の観客が、客席で死んだような顔になっていたのが写っていた。
だから今回の金メダルは、絶対に、完全に奪回、みたいな状況であることを知る。

後で見た「すぽると」のナレーションなんか、もー、すごかった。
「すべては失われた4年間を取り返すため」
「母国のノルマは、金メダルのみ」
くーーーー。



が、その宿敵アメリカには、予選で一度破れているのだ。
その世紀の一戦(カナダ対アメリカ)が、オリンピック最終日に。


くにぞうと必死に見る。
会場で、カナダを応援する人達の熱気と声援が、はんぱない。
第2ピリオドまでに、カナダが2点をあげる!も、
5分後に2-1に追いつかれる。

そして、最後の最後の、第3ピリオド。
あと30秒足らずを守り切れば、もう金メダルという、
なななんと、残り24秒で、アメリカが同点ゴール!!!!!!
「あーーーーーーーーーー!!!!!!」
家でも、解説の人も、絶叫!
「4年間の悪夢が頭をよぎる、同点ゴール」とニュースのナレーション。



   



そこから、サドンデス方式の延長戦に。1点入ったら、終わり。
開始から7分。
カナダの若きエース、クロスビー(22歳)は、ここまで2試合無得点で、
今日も1対1のシーンを、決め切れてなかったりしてた。

そのクロスビーが、
最後に、すっと、絶妙な位置に滑り込んできて、
見えないような速度でシュート!!!!!
「あーーーーーーー、クロスビーだ!」
「クロスビー、決めたーーーー!!!!!」
「カナダ、金メダルーーーー!!!!!」

鳥肌立った。




その瞬間に、仲間がめちゃめちゃに、すっ飛んできて、
喜んでるクロスビーを、周りの透明なアクリルみたいな板に、
ぶち当てるように、ガンガン、ダイビングして抱きついてくる!!!
け、怪我しないですか…?
ほんとに味方なのかというくらいの、勢いだった(笑)。


いやー、すごかった。劇的勝利…。
スローで何回も見ないと、どうやって入っているのか、素人にはわからない。
アイスホッケーを全然知らないが、
あのタイミングで、あの空いた空間に、
すうっと入っているクロスビーって、やはり天才なのでは。

その後、金メダルを首にかけ、
全員での氷上の記念写真が、めちゃくちゃ嬉しそうだった。
WBCの、日本選手の子供のような笑顔を思い出す。
カナダのみなさん、おめでとうございます。
失われた4年間は、この喜びのために。





     ************





報道ステーションで、
カーリング女子の決勝(スウェーデン対カナダ)後のインタビューを見る。

試合結果はというと、
延長の末に、最後のストーンで、
ダブルテイクアウトをしなければ勝てなかった
カナダのスキップ、バナード(43歳)が、
惜しくもひとつの石しか出すことが出きず、カナダは負けてしまったのだった。

その記者会見で、
すごく人のよさそうなチームメイトの
スーザン・オコーナーが、力強く、真剣に言っていた。
「バナードがいたから、オリンピックに出場できたんです。
どんな状況でも、
最後に投げるのは、彼女しかいなかったんです」と。

それを隣で聞いていたバナードは、
ティッシュで涙を拭きながら、
小さく「サンキュー」と言っていた。
そのバナードを引き寄せ、頬にキスをしていたオコーナー。

泣いた…。
くにぞうが、最初に違うニュースで見て、泣いたらしいので、見れてよかった。

チームメイトから、こう言ってもらえたら、
どんなメダルよりも、いいのではないか。


オリンピックは、終わってしまった。
でも心に残ったシーンや言葉が、いっぱいある。
人生をじりっと、変えてしまうようなことも。
一生、こういう感動を見ながら、生きていたい。










3月2日(火)

夕飯。
鶏のスープ(昆布しいたけ出汁ベース)、
ワイン煮込みの残り、ほうれん草のソテー、白菜漬け、パン。
いつも、組み合わせがちぐはぐで、あるものを食べるって感じの食卓だ…。







小さなジャムの瓶に、一輪入れておいた花が、
すごく花びらが開いてしまって、オブジェみたいになっていた。
きれい。












3月3日(水)


テレビのNHKで、
たしかアメリカだったと思うが、
すごくお年寄りの人ばかりを雇用している会社のドキュメンタリーをやっていた。
録画してなかったので、うろ覚えだが、
たしか針の会社で、小さな針を揃えて袋に入れる、とか、
それぞれ自分ができることをやり、すごく楽しそうに働いていた。

その中でパソコンを操作してたら、
何か画面が変になったおじいさんがいて、
「助けてくれ、メアリー」と詳しいおばあちゃんに聞き、
「あら、これは○○よ。こうすれば、大丈夫」と
ニコニコすぐ直してあげていたのが、かわいかった。




パソコンにかなり詳しくないくにぞうは、
「親近感持っちゃうなー」と、そのおじいさんの真似をしていて、
そのうち、私に向かって、
「どうしたんだい、メアリー」
「おかしいかい、メアリー」とか言っているので、
「メアリーじゃねーよ」(ハリセンボンの言い方で)と。



私も死ぬ直前まで、何かをして働いたり、
社会の役に立っていたいなあと思うので、
こういうドキュメンタリーは、すごく興味深い。

高齢化社会になるから、
こういう雇用は、これから増えるのではないかな。

日本でも、たしか「高齢社」という会社のドキュメントを見たことがある。
ガス会社のOBの方が中心になってつくられた会社だったかと。
こちらの社長さん、ものすごくほがらかで、いい方だった。
夕方になったら、ビールを出してきて、社員をもてなしたり。


生きている、かいがあることが、いちばんだと思う。
生きている、かいがなかったら、生きていてもしょうがない。










3月6日(土)


朝。くにぞうが寝ていたのだが、
何か気になって、ぱっと見てみたら、布団の中で起きて、こっちを見ていた。
お! びっくり。
そしてちょっとニヤニヤしていた。
さっきから、私が新聞取ってきたり、
メモを書いたり、携帯を見たりしてるのを見ていたそうで、
「しあわせじゃな」と思ったそうだ。
は。(なんで?)


そして最初に会った日を、思い出したそうだ。
私の半年後に、途中入社してきて、隣の席だったくにぞう。
給湯室とか、原稿用紙のありかとか、教えてあげたら、親切な人だと思ったそう。
(普通そうしますよね…)
そして、こうして出会ったのも、神のみちびきがあったんだねー、と思ったそう。
はあ。
なんで今急にこんなふうに思ってるのか、
全然よくわからないけど、ありがとう。

すべて、今まで起こった、
いいことと
悪いこと(ほんとは悪いことではなく、私に必要なこと)
に、ありがとう。




       ********



夜。近所の谷山さんに、
くにぞうがつくったチョコをあげがてら、ちょっと数人で飲み会。
楽しかった!









3月7日(日)

またくにぞうが塩豚をつくって、ポトフに。
もう使わないといけなかった、れんこんも大きく切って入れてくれてた。
しゃくしゃくして、なかなかおいしいかも。











3月9日(火)

ちょうどたのもうかと思ってた洗剤(メード・オブ・オーガニクス)
の取り扱いショップから、割引のメールが来てた。ついてます!
「メード・オブ・オーガニクス」の製品は、
すごく成分に、こだわってつくってあるようだ。
台所洗剤とか、少しお高めだけど、とてもいい香り。
これ、ずっと前の、マーマーマガジンのイベントで知った会社です。



       **********



あれから、しおりちゃんのレシピで、何回もチーズケーキをつくっている。
しかし最初にやった広すぎる型で、ずっとつくってしまっているので、
いつも薄薄。でも、すっごくおいしい。
くにぞうが計量、私がバーミックスで混ぜ、
という分担でやると、すごく簡単で早くできる。













3月10日(水)

くにぞうが買い物してくれる時、
葉物がまだあるのに、葉物を買ったり、とか、
冷凍庫がいっぱいなのに、冷凍しないといけないものが多くあったり、
ということがちょこちょこあり、
「冷蔵庫の中身を見てからね」と何度か言っていたら、
最近、そうしてくれているらしい。
「すごいえらいね!」とほめる。


誰でも、家事を覚えるのは、少しずつだ。
私達女性も、ずーっと長年そうやってきたのだから。
子供も、男子も、おじいさんも、
少しずつやり方を覚えたら、お互いのためになる。


最近「家事男(かじお)」という、
積極的に家事をする男子が増えているとテレビでも見た。
やってみると、楽しいらしい。
新しい、いい時代。









3月13日(土)

夕方、ヨガ仲間でもある
画家の藤川孝之さんのアトリエへ、カワハラと。
「フジカワ エハガキ」という
絵はがきや、絵などを販売するショップを、オープンすることになったと聞いて。

古い一軒家なのだが、
新しい扉がつくられていたり、素敵な雰囲気になっていた。
オープニングパーティには、いろいろ近所のお知り合いも。
夏野さんの、野菜を中心とした、おいしい料理が並んでいて、ぱくつく。
(藤川さんは、平岩夏野さんのダンナさん)
藤川さんが、ホストとしていろいろがんばってて、楽しい夜だった。

「フジカワ エハガキ」は、週末だけの不定休なので、
おたしかめのうえ、お出かけくださいね。









3月14日(日)

くにぞうが、競馬の師匠的な存在である男の先輩から、
競馬場の指定席にお誘いを受けたので、
あとふたり来る友達と分担して、お弁当をつくっていく。

くにぞう作の、いつもの煮豚、煮卵。
茹でブロッコリー、トマト(味噌マヨネーズで)、
手づくりチーズケーキとチョコ、
クリームチーズとプルーンをつまようじに刺したもの、
天然酵母パン。





師匠は、ワインを持ってきてくださるはず。
昔ワイン関係の仕事もされてて、すごく詳しいのです。

帰宅後に話を聞いたら、料理は大好評だったようで、
くにぞうが、こんなに手づくりしていることに、
友達もすごくびっくりしていたそう。よかったね。








3月15日(月)


くにぞうと、確定申告の提出に。
私は過去最高に早くやってしまったので、
ほんとうに、すがすがしい気分を味わうことができた。
早めにやるって、タダでできる、ほんとにすばらしい行動だなあ…。
散歩して帰る。